ピンクアメジストは、2017年にアルゼンチン(パタゴニア地方)のチョイーケ鉱山で発見された新産鉱物です。
今までもブラジルやその他の国でラベンダーアメシストがほのかにピンクのアメシストとして採掘されましたが、今回のチョイーケ鉱山産は赤に近いピンクのアメシストが産出されています。
しかしながら、新産鉱物の難しいところで、これらの鉱物がこれから安定的、且つ大量に採掘されるのか、それともごく少量で絶産されてしまうのかは後になってみないと分かりません・・・。
〜水晶・アメシストの成り立ち〜
元来、アメシストや水晶は花崗岩ペグマタイトの空隙や空洞内で結晶・形成されます。
これらの結晶と元となるのは、マグマで熱せられた熱水(高圧下の為、数百度でも液体)に溶け込んだケイ素(Si)と酸素(O2)の結合体である二酸化ケイ素(SIO2)です。
この二酸化ケイ素が溶け込んだ熱水が前述したペグマタイトの空隙内で冷え、結晶化したものが水晶やアメジストなのです。
結晶もザラメのような小さい結晶や両手でも抱えきれないほどの大きい結晶があります。
この違いは、冷却される速度の違いといわれており、比較的早く冷えると小さい結晶で、粉砂糖のような結晶(ドゥルージ)になり、ゆっくり冷えていくと大結晶となります。
結晶は大きければ大きいほど長い年月がかかっています。一般的には水晶は1mm成長するのに100年かかるといわれ、1cmの長さの結晶なら千年、10cmの長さの結晶なら一万年かかっている計算になります。
このような事柄から、「水晶やアメシスト」と呼ばれるこの結晶が古来は「水が神(自然)の力で固まったもの」とされていたのも、あながち間違いではありませんね。
ピンク色や赤色の濃淡が、非常に美しい結晶です。